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伏線は、あとのほうでおこる出来事のマエフリをおくレトリックです。うしろにつづく話の展開を補強することになるような情報を、前のほうであらかじめ用意しておいておくことになります。 |
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「伏線」がどのように働くか考えることで、謎解きの気分を味わう |
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受け手(聞き手・読み手)としては、思いがけないできごとが「伏線」だったと気がつくことになります。そしてそのことで、〈謎解きの快感〉を味わうことができます。これは、とくに推理小説では重要なポイントになります。 |
:謎解き、謎、問い、関心、興味、求知心 |
ストーリーを盛り上げて、ラストシーンで最高潮に達するようにする |
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話を盛り上げるためには、非常に重要な手段となります。「伏線」を張らないでストーリーを進めると、ストーリーの最後で感じる〈謎解きの快感〉を味わうことができなくなってしまうのです。 |
:盛り上げる、盛り上がる、高まる、高める |
ほのかにではあるが、確実に印象づけることが必要 |
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「伏線」だと気がつかれては、失敗。さいごまで「伏線」だと思われなかったら、これも唐突になってしまうので失敗。ですので、ほのかに印象づけるくらいが、いちばん適しています。受け手(聞き手・読み手)が記憶の中に留めている程度の「伏線」が、望ましいといえます。 |
:唐突、急に、出し抜け、突然、突如、不意、不意打ち、ほのか、ほんのり、ぼんやり、淡い、模糊、もうろう、不鮮明、かすか、うすうす |
最後まで読んだ本を、また読み返すくらいの気分にさせる |
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最後まで読んだ本を、また読み返す。すると、「ここが「伏線」だったのか」と気づくような「伏線」。このような時に、いちばん「伏線」が「伏線」として働きます。 |
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あとから出てくる情報を補強するできごと、それとなくばらまいておく |
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あとから来るエピソードの布石になるような情報を、それとなくばらまいておく。すると、あとから起こるできごとを、正当化するような補強する材料になわけです。ただしあくまで、「それとなく」出されたものでなければなりません。 |
:布石、用意、準備、手配り、手回し、手当て、補強、増強、それとなく、暗に、こっそり、こそこそ、そっと、さりげなく、なにげない、自然、おのずから、おのずと、何となく、まにまに、暗示、ほのめかす、におわせる、示唆、黙示、前ぶれ、きざし、知らせ、告げる、ぼかす、ぼやかす |
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受け手が、すぐ気がつくようなものであっはならない |
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あたりまえのことですが、「伏線」となるエピソードが「伏線」であると受け手(聞き手・読み手)が気づかれたら失敗です。これを避けるためには、巧妙な「伏線」を張らなければなりません。 |
:巧妙、上手、うまい、器用 |
「伏線」となる部分で、リズムを壊してはならない |
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「伏線」を張るために、あまりに細々としたエピソードをつくる。それは、受け手(聞き手・読み手)に「伏線」だと気がつかれなくても、長ったらしく、またリズムを壊すようなものになってしまいます。ですので「伏線」は、失敗する危険が大きいのも事実です。したがって「伏線」はふつう、短いパラグラフで行われます。 |
:長ったらしい、長々と、長い、ロング、くだくだしい、くどくどしい、持って回った、回りくどい、遠回し、くだくだしい、くだくだ、たらたら、冗長、冗漫 |
あまりに複雑な「伏線」をはってはいけない |
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「伏線」が、いくつも張られる。すると、受け手(聞き手・読み手)としては、そのうちでどの筋がメインなのかが分からなくなってしまいます。ですので「伏線」は、あまり多くしてはいけません。 |
:複雑、繁雑、煩雑、わずらわしい、煩瑣、ややこしい、面倒、手数、手がこむ、あざとい、小利口 |
「伏線」には必ず、それと結びつく結果が求められる |
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「伏線」に対応する「結末」がない。または、ある「結末」に呼応する「伏線」がない。そんな中途半端な作品は、許されません。 |
:対応、相照らす、対照、対置、対峙、応じる、呼応、照応 |
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