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平行法 へいこうほう parallelism | |
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『なるたる』 骸(むくろ)なる星 珠(たま)たる子 鬼頭莫宏 |
——『なるたる』1巻表紙 (鬼頭莫宏/講談社 アフタヌーンKC) |
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平行法は、同じパターンの文をくり返すレトリックです。つまり、同じ形式の文を反復するものです。別の言いかたをすれば、長さが同じで構造も同じ表現をくり返すことです。 | |||||
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似たパターンがくり返し登場するので、安定したリズムをつくりだします。そのようなリズム感を出すことによって、スッキリとしたくり返しにより、読み手にもリズム感を伝えることができます。そのため「平行法」は、語、音節、リズムがくり返されることに基礎をおいているものといえます。 | |||||
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「平行法」は表現が印象的で、説得力をもつものになります。ですので、「成句」や「警句」などにも多く使われます。 | |||||
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ほとんど同じ長さの対になっていることばが、くり返し登場します。このくり返しによる安定したリズムによって、より一層、印象を深めることができる。 | |||||
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シンメトリックの関係にあることばを、何度もくり返し登場させます。ことばの形式が同じものを、「平行法」意味が対称のものを指すこともあります。ですがあくまで、形式が対称になっているものを、「平行法」としておきます。くわしくは、下にある![]() ![]() |
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引用は『なるたる』1巻の表紙です。 問題となる部分は、もちろん、 骸なる星という部分です。 この文の形式に着目すると、並列しているのがわかります。 ○○なる○という並列関係が成り立っています。ですので、この「形式の対比」をレトリックとみて、「平行体」の例とさせていただきます。 |
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この「平行法」とほぼ同じレトリックとして、「等長句」というものがあります。しかし、
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「平行法」は、「同形節反復(イソコロン・パリソン)」というレトリックに近いものです。このサイトでは、この2つのものは同じだとしておきます。 この「平行法」などのコントラストをつくるレトリックは、「対照法・成句」にまとめてあります。そちらもご参照下さい。 |
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「平行体」は、「対照法・成句」と近い関係にあります。どちらも、かたちが同じ文をくり返すからです。つまり、文のパターンがいっしょなのです。 ただ、「対照法・成句」の場合には、表現している文の意味についても対になっていることが必要です。つまり例文で言えば、「骸」と「珠」とは対義語ではないし、「星」と「子」とも対義語ではないのです。そのため、例文は「対照法・成句」ではないと考えるのが一般的です。 |
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並行体・並行・平行法・並行 | |||
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イソコロン・パリソン・類節並列 | |||
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同形節反復・同形句反復・並列・等価対応 | |||
※「平行法」と「イソコロン・パリソン」とを、区別する考え方もあります。ですがとりあえず、同じものとして扱っていくことにします。 |
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対照法、倒置反復法、交差配語法、対偶法・対置法、対照法・対句、逆対句、方便法、抑揚法 | |||
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「同形節反復」と「並行(法)」とのあいだにある、微妙な違いが説明してあったりします。ですが翻訳書なので、少し難しいかもしれません。「σκωλον」と書いてあったら「イソコロン」のことだと分かるヒト向け。 | |||
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日本語の例文が載っている本を探しているときには、こちらがオススメ。夏目漱石『草枕』と尾崎紅葉『金色夜叉』がを例文にしています。 | |||
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『なるたる』というタイトルは、「○○なる○/○○たる○」の「なる」と「たる」をくっつけてつけられたタイトルなんだそうです。 『月は東に日は西に』を「はにはに」と言ったりする例もありますし、今後、こういう省略のやり方がふえてくるかもしれません。 強いてレトリックとして考えると。これは、「はさみ言葉」とよばれるものに似ている気がします。まあ、レトリックというよりも「ことば遊び」という感じで使われることの多いことばだけれども。 〔つけ足し〕 『君が主で執事が俺で』のことを「がでがで」と略することがあるらしい。だけれども、「こういう省略のやり方がふえて」いるというほどでもありません。今のところ。 |
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