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新造語法 しんぞうごほう neologism | |||||||
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『ぴたテン』1巻9ページ (コゲどんぼ/角川書店 電撃コミックス) |
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新造語法は、までにはなかった新しいことばを使う、というレトリックです。そして、そのようにして作られたことばを「新語」といいます。 | |||||
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いままでなかったことばを思いつく。そのためには、独創性のあるアイディアによって新しいことばや用法を生みだすことが必要です。 | |||||
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「新造語法」は、その時代の世相や風俗をあらわすことがあります。 | |||||
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そのことばが使われている時代をあらわすことができます。これについては、「流行語」と重なることもあります。 | |||||
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新しい現象や状況などといったものが登場したとき。そのばあい、これまでの言葉の中には、そういった物事をうまくあらわす言葉もありません。いままでなかったものなのだから、それにピッタリ当てはまる表現が用意されていないのは、しかたがないのです。 そのため。新しく登場した「モノ」や「考えかた」にたいしては、新しい「名前」をつけてあげることになる。それが、「新語」を作ることになる理由の1つです。 |
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「ことば」というものは、単に客観的な事実そのものだけをあらわすというものではありません。そこには、「ことばの含み」というか「ことばのニュアンス」というものが、ついてまわります。 たとえば、 田舎(いなか)ということばには、どうしても「さびれている」とか「文化が遅れている」といったようなニュアンスがあります。どちらかというと、否定的な・ネガティブなイメージを持ってしまいがちです。 そこで、 地方(ちほう)ということばを、積極的に使ってみる。 「地方」ということばは、もともとは「方面」「区画」「地域」とかいったいった単語に近いものです。なので、とくに悪いイメージをもっているわけではありません。 そのようなことを考えて。今までにも、「ほぼ同じ」ことを示すためのことばがある。にもかかわらず、あえて「新しいことば」を使うことがあります。これも、「新語」を使う目的の1つということができます。 |
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もちろん、外来語をカタカナで書きあらわすこともできます。これは、とくに日本語には形容詞が少ないので、外来語から借りてくるほうがよかったという事情もあります。 | ||||
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たとえば、カンニング。この単語は、日本では「試験のとき、隠し持ったメモなどで、正解を知ること」くらいの意味です。しかし英語のcunningは、ずるいとか卑怯とかいうくらいの意味です。カタカナ語だからといって、借りてきた元のことばと同じとは限りません。 | |||||
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引用は、『ぴたテン』1巻から。 主人公は「湖太郎」。そして、「小春」は「湖太郎」と同じクラスの女の子。 「湖太郎」は「小春」に、自分の数学ノートを渡す。そして、「当たる番でしょ、計算ドリル」を言う。 それに対する「小春」のリアクションが、「新造語法」といえるものになっています。 つまり、 超萌えーっ!!という部分が、「新造語法」にあたります。それも、こんな短いことばの中に、2つも「新造語法」があります。つまり、
この「超」とか「萌え」とかは、一時代前の「新語」という気がします。コミックスは、わりと「新語」を使うことが多いので、探せばもっと新鮮な「新語」を見つけることはできるでしょう。 でも、あえて「超」と「萌え」を例にしてみました。 というのは、なぜかというと。じつは多くの「新語」というのは、すぐに「すたれる」という現象があるのです。一時的にブームにはなったけれども、すぐにだれも使わなくなる。そういったものが、大部分を占めているのです。 そんななかで。この「超」とか「萌え」とかいうことばは、めずらしく「生き残っていく」可能性のある「新語」だと感じます。多くの「新語」が生まれては消えていくという現代の社会で、もしかしたら数十年後の日本でも使われているかもしれないと思えるのです。 なので。ちょっと「ありきたり」ではありますが、例文として使ってみました。 |
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この「新造語法」というレトリックは、
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「新造語法」は、とりあえず、つぎのように分類できます。
なお。 このリストに関しては、『新語はこうして作られる〈もっと知りたい!日本語〉』(窪薗晴夫/岩波書店)を、かなり参考にさせていただきました。 |
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「超」のほうは、細かくわけると、上にも書いたように「接辞添加法」にあたります。 ですが、「萌え」は、どのように分類すればいいのか、イマイチぴったりするものがありません。いちおう分類すると、「新造語」か「新出法」あたりなのではないかと思います。 「擬態語」のページでも書いたように、「萌え」という言葉が、サブカルチャーで使われる「萌え」の意味で掲載されている辞書があります。それは『デイリー新語辞典』(三省堂編修所[編]/三省堂)というもの。実際に調べたのは、インターネット上で検索できる「デイリー新語辞典+α」です。 ちょっと長いけれど、この辞書で「萌え」の部分をひいてみると、このように書いてあります。
しかし、「萌え」ということばの語源が特定できません。なので、このことばを、上に書いたうちのどれに分類すればよいのか分かりません。 |
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また、この「新造語法」によって作られた言葉も、その融合の度合いがあります(ここでは「複合語」を例にします)。
ひとついえること。それは、ある日突然「新語」が「日常語」としてみとめられるようになるわけではない、ということです。時代とともに、だんだんと人々の生活でも違和感なく使われていくようになった、その結果として「新語」は「日常のことば」になるのです。 |
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新造語法・新造語・新造語句 | |||
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新語法・新語・造語 | |||
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新語義 |
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複合語、複合語短縮、派生語、短縮語、サンドイッチ・ワード、かばん語、頭文字法、逆形成、異分析、混成語、逆さ言葉、ズージャ語、濫喩、接辞添加法、接尾辞法、新造語、新出語、外来語、声喩・オノマトペ、音転倒、流行語、俗語、転成(品詞転換) | |||
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タイトルのとおり、「新語」と「廃語」について、かなりくわしく書いてあります。 | |||
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こちらは「新語」だけでなく「流行語」についてもかなり掘り下げた解説がされています。 | |||
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「方言」と「新語」について、ていねいな説明が載っています。 | |||
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これより下に書くことは、個人的な意見なのですが。 一般に。このように「新造語法」をつかって、新しい言葉ができると。 「ことばの乱れだ」とかいうことになって、批判の対象になったりもします。むやみに新しい言葉をつくるのは、よくないと言われます。 そして、このことにも一理あります。 新しいことばが、次から次へと登場してくると。ハッキリいって、覚えるのがメンドウです。かといって知らないと、話し手=書き手の言いたいことがシッカリと分からないわけで、それも困ります。 ですが。 在来のことばの中に、ぴったりする言葉がみつからないときには。やっぱり、「新語」を作ることによって対応していくことになります。たしかにそれは、「必要にせまられて」というものばかりではありません。その物事について、話し手=考え手が感じているニュアンスを「よりよく」伝えるために、というときであっても「新語」は使われることがあります。 そして、それは。話し手=書き手が、その「新語」を使って発信することそれ自体は、まったく自由です。 けれども。 いちばん大切なこと、それは。その「新語」を受け入れるかどうかは、聞き手=読み手の側が決めてよい、ということです。このことは、いっぺんに多くの人に情報を伝えることができるようになった現代では、とても注意しなければならない点だと考えます。 いいかえれば。 「新語」を、「ことばの乱れ」だと感じるようになる理由。それは、本人が知らなくてもいいような「新語」まで、無条件に受け入れようとするから。そこにムリが生じているからだと思います。 その人が求めていないような、かかわりあいのない「新語」。それは、その人にとっては「イラナイ」ことばのはずなのです。であるにもかかわらず、「知っていなければならないことば」だと考えて吸収しようとするから。だから、「ことばの乱れ」だと感じる。 一人ひとりが、 受け取った情報は「いるモノ」なのか「いらないモノ」なのかということを、すぐに判断する能力。 そして「いらないモノ」と判断された情報は、すぐに「捨てる」という能力。 そういった判断能力がないと、目が回ってしまう社会。「情報化社会」というのは、そういうところなのだと思います。 ……なんか、えらそーなこと書いて、スミマセン。てきとうに、受け流しておいてください。 |
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