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語中音添加
関連レトリック
語中音添加
語中音添加
ごちゅうおんてんか
epenthesis
司会「それでは生徒会長のお話です」
桜野くりむ(生徒会長)「
み みなしゃん
」
生徒一同(あ か
かんじゃった)
くりむ「
みなしゃ…っ
しゃ…さん
ごきげんよう」
「気候もめっきり
ポカポカと…
新緑が…ええと」
-『生徒会の一存 にゃ☆』1巻22ページ([原作]葵せきな・[漫画]水島空彦/角川書店 角川コミックス・エース)
語中音添加
は、単語の途中に音を差し込むというものです。
(このサイトでは、歴史的変遷としての「語中音添加」については基本的には扱いません。)
発音をカンタンにすることができる
語中音添加では、単語の中心に音を加えます。このことによって、発音がカンタンになります。多くのばあい語中音添加は、間違いやトリチガエの時に生ずるものなので、マイナス面にばかりを考えがちです。けれども、この語中音添加によって、発音が楽にできるようになるのは確かです。
:(発音を)カンタンにする、容易に、なめらかに、スムーズ、手軽に、単純に
言いかたを変えることで、強調することができる
一度伝えたことを、さらに違う言いかたでくり返す。これは同じような意味のことばをくり返しているので、強調することになります。
:強調、強い、強まる、強める、強化、増強
緊張した言いまわしを和らげる
緊張感の言いまわしを、「換言」を使って避ける。そのことで、雰囲気を和らげることができます。
:和らげる、緩む、緩める、緩まる、緩和、クッション、ほぐれる、ほぐす、和らぐ、親しむ
角度を変えて言いなおすことで、理解をうながす
「換言」を使って、ことばのメッセージを少し変える。表現を変える。このことで、相手方に、これまで以上に理解をしてもらうことができます。
:理解、分かる、知る、察する、察し、通じる、承知、了承、首肯、合点、得心
より適切な言葉があったときに、前文を言い換える
最初に出てきた言葉を、それと同じことがらを意味する他の言葉に変えて、もう一度言い足すものです。別に言い方をすれば、視点をかえて言葉をかえるものです。
:言いかえ、換言、言いなおす、別言
「つまり」とか「要するに」といったことばを加える
「換言」をするばあいには、言いかえのために、「つまり」とか「要するに」とかいったことばが使われます。
引用は『学園戦記ムリョウ』2巻から。
主人公は、…誰なのかな?
「村田始」の視点でストーリーが進行しているようにも思える。けれども、活躍しているのは「ムリョウ」のほうだと思う。そもそも、タイトルが『学園戦記ムリョウ』って、「ムリョウ」の名前が入っている。主人公は誰なのか分からないので、「?」としておきます。
で、作品舞台とストーリーを簡単に書くと。
時は2070年。東京臨海副都心に、突如として宇宙人が出現。けれどもこの宇宙人は、これまた突然に登場した謎の巨人に倒される。
そんな中で、1人の転校生がやってくる。名前は「統原無量」と書いて「スバル・ムリョウ」と読む。さっき上に書いた「ムリョウ」が、「村田始」のクラスにやってきた。
実は、この作品では、いたるところに宇宙人が住んでいることになっている。引用した画像でアロハシャツを着ている「ジルトーシュ」も、そんなうちの1人。彼らは、地球人のすがたをして、いろんなことをしているらしい。
いちおう、そんなことを理解すると、引用したシーンがどういう場面で話されているのかがわかると思います。
ですが、このページで説明している「換語」と、そういった場面とは、あまり関係がなかったりする。
あの人は銀河連邦
安全保障委員会の
太陽系方面観察者!!
と言ったあとで、
平たく言えば
と前置きをしてから、
このあたりの星の
保安官だね!!
と言っている。つまり、「平たく言えば」という言葉を置くことによって、もう一度同じことを言いなおしているわけです。なので、「換語」ということになります。
「換語」と「訂正法」との違い
うちのサイトで、「換言」という名前であつかっているレトリック。このレトリックをどのように呼ぶかについては、わりと人によってバラバラです。
とくに「訂正法」を、「換言」とはべつのレトリックとして考えるとき。そのネーミングが、ひとつに定まらないのです。
ためしに。
いま手元にある資料から、書きならべてみます。(ここでの《訂正法》は「correction」で、《換言》は「epanorthosis」の意味だとします)。
(例)
『書籍名』
《訂正法》の呼びかた
《換言》の呼びかた
『レトリック認識』
修辞的訂正
訂正
『レトリック事典』
前言訂正
訂正
『日本語レトリックの体系』
訂正
換言
『日本語の文体・レトリック辞典』
訂正、修辞的訂正
換言、修辞的換言
『レトリック事典』
前言訂正
訂正
『レトリック入門』
訂正法
訂正法
『レトリック辞典』
訂正法(思想訂正)
訂正法(語句訂正)
『レトリック入門』
訂正法
訂正法
『日本語修辞辞典』
訂正法(思想訂正)
訂正法(字句訂正)
『レトリックのすすめ』
訂正法(思考の訂正)
訂正法(字句の訂正)
『レトリック小事典』
自己訂正
換語
五十嵐力『新文章講話』
換置法
換置法
『文学修辞学』
訂正法
訂正法
学者によって用語がバラバラになっている理由は、よくわかりません。「訂正法」が、それほど重要なレトリックではないからかもしれません。または、次の項目に書いておいた《視点》の問題によるものなのかもしれません。いずれにせよ、バラバラです。
ネーミングは、レトリックをとらえる上では大した問題ではないとも思われます。ですが、ときに用語の違いによって混乱してしまうこともありえます。ですので、いちおう注意をはらっておく必要があります。
この「換語」と似たレトリックに「
訂正法
」というものがあります。ですが、この「換語」と「
訂正法
」との間には、大きな違いが1つあります。それは、「前の文を否定するかしないか」という違いです。
「訂正法」は、前に言った言葉を取り消します。
それに対して「換語」は、前に言った言葉を撤回するわけではなく、より適切な言葉に言いなおすものです。
ここに違いがあります。
ただし。
レトリック用語として「換語」と「
訂正法
」とを区別しないことも、多くあります。
…と書いてきたのですが。
「換語」と「
訂正法
」との区別について、まったく反対のことを書いてあるのを見かけました。
『レトリック事典』に従えば、
correction - よりよい表現のための「言い換え」
→ 「換語」
epanorthosis - 考え方が変わったことによる「改め」
→ 「訂正法」
という、あべこべの定義になっています。
このことについての解決策は、まだ出ていません。考え中です。
《視点》の問題
《視点》の問題については、「
訂正法
」に書いておきました。「
訂正法
」のページをご覧ください。
換言・換言法
換語
換置法・訂正・訂正法※当サイトと分類の方法が違うばあい、「訂正」という用語が「換言」に当てはまることがあります。
修正法・修辞的換言・言い直し
『レトリック認識(講談社学術文庫 1043)』(佐藤信夫/講談社)
佐藤信夫氏が「訂正」「換言」に触れている本としては、これをあげることができます。
『レトリックのすすめ』(野内良三/大修館書店)
本のタイトルを見ただけでは、レトリックの入門書に見えるかもしれません。ですがこの本は、非常にくわしい解説が載っています。「訂正法」の項目に書かれていますが、「換言」にも多くの記述があります。
関連するページ
訂正法
:前に言ったことを修正して、あらためて別の伝えかたをするもの
陽否陰述
:見せかけだけの否定をして、実際には否定していない
設疑法
:聞き手=読み手にたいして、見せかけだけ疑問をなげかける
そのた
●言い迷ったばあい
疑惑法
-
設疑法
-
修辞的否定
-
抹消表示
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迂言法
-
同格法
●言い直しのレトリック
訂正法
-
換言
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